低迷する日本の音楽業界ともうひとつの流れ(RinRin王国さんから)

音楽業界がかなりひどい状況であるとは知っていたが、ここまでひどいとは思わなかった。大手レーベルの倒産など表立った動きはまだないが、既に壊滅状態といっても過言ではないのではないか。安くできるベスト盤やコンピ盤ばかり作り、新譜の発売タイトルは前年比半分以下。製作・プロモーションの費用も切り詰める。ジリ貧の状態にある。この状況でCCCD輸入権など消費者の反発を買う行為をしても逆効果だとしか思えないのだが。

それ以上に今必要なのは、人々に、楽器演奏の楽しさを伝えたり、自分で曲を作ることの楽しさを伝えることなんじゃないかと思う。自分で演奏したり、作曲することの大変さを経験したら、違法コピーなんて軽々とできなくなる人が増えるだろうし、本当の意味で優れたクリエイターがリスペクトされる環境も育つはずだ。

大手メジャーなんて見向きもしないアーティストの作品がネットから火が付いて数百万枚の大ヒットに……そんな現象が日常的に起きるようになったとき、日本の音楽業界と音楽ファンはお互いに「大人」になれるんじゃないだろうか。

この状況に対する回答として、アップルコンピュータの『GarageBandガレージバンド)』という作曲ソフトなどを例にあげて、上のように述べている。あまりに楽観的すぎるような気がするが、たしかにこの方向にしか未来はないように思える。ただこの方向に進めば、大規模産業としての音楽業界はやっぱり消滅するのではなかろうか。