ファルージャ攻撃前に20万人以上が避難、早期帰宅のメドつかず

 [バグダッド 2日 ロイター] 難民や国内避難民の帰還を支援する国際移住機関(IOM)は2日、米軍によるイラクファルージャ攻撃前に市外に脱出した20万人以上の住民はいまだに帰宅しておらず、気温が氷点下になる季節を前に緊急支援が必要とする報告を発表した。
IOMによると、11月8日の攻撃に先立ち、21万600人(3万5000世帯以上)が、ファルージャ周辺の町や村に避難し、現在もほぼ全員がそこにとどまっている。


米軍は、戦闘が断続的に続いているとして引き続き同市を封鎖し、帰宅を制限しているが、避難民が帰宅できるように基本的な施設を復旧したい意向だ。

ただ、市内の大半は電気、上下水道などの基本設備が機能しておらず、数百棟の建物が全壊していることから、復興の着手時期が当初見通しより、かなり遅れるとみられている。

ファルージャの戦況は、初期の米軍発表ほどうまくいっていないようだ。レジスタンス系の情報源は信憑性に欠けると考えていたが、現状に関してはある程度本当の情報かもしれない。
このままの状況が続くと、国内難民の問題が拡大しそうだ。インフラの再建にも全く手がつけられていないことを考えれば、ファルージャ住民の避難生活は相当長期化するのではないか。
このまま放置されるという事態も考えられる。