http://www.asahi.com/national/update/0318/TKY200503170419.html保安係が板挟みになっていたんだろうな。開かずの踏切対策が進まない状況と住民の苦情との間で。
構図としては、JCOの臨界事故と同じもののようだ。公式の安全対策と現場の運用の乖離。
こちらの記事では、
列車の通過本数が多く「開かずの踏切」になっているのを少しでも解消するためだったという。警視庁はこうした実態を東武鉄道本社の関係部署などが黙認していた可能性もあるとみて調べている。
同社や同駅によると、遮断機のロックの解除には当務駅長の指示が必要で、保安係が勝手に操作することは禁じられていた。同社は「人命の危険がある場合は保安係の判断で遮断機を上げることはあり得る」とし、それ以外の場合に遮断機を上げることは「考えられない」としている。
とある。
安全マニュアルの実効性の確保や苦情対策がきっちりできていなかったのは確かだろう。
東武踏切事故:2週間前「見張り強化を」指導も徹底できず(毎日)では、2週間前にくぐりぬけを防ぐために、見張りや放送をするように指導していたと書き、
2週間前に出されたこの指導が徹底されていれば、事故は起きなかった可能性もある。
それ以前の状況、というか保安員自身が「くぐり抜け」を奨励している状況では、全く意味のない指導だったのでは。むしろ駅長などの管理職が現場の状況を全く把握していなかったことの証左ではないだろうか。
念入りに踏切点検だそうだが、原因が原因である以上、単なる儀式か茶番劇以上の意味はない。