加藤健二郎『戦場の現在』集英社新書 2005読了

戦場の現在(いま)―戦闘地域の最前線をゆく (集英社新書)

戦場の現在(いま)―戦闘地域の最前線をゆく (集英社新書)



店頭でぱらぱらとめくって、エルサルバドルでの潜伏シーン(28ページあたり)が面白かったので、購入。
読んだことがあるエピソードがちらほらあるので確認してみたが、「軍事研究」誌や「パンツァー」誌に寄稿している人のようだ。
「はじめに」を読んだ印象は、変な人もいるものだなというもの。内容は実に興味深い。なんども戦場に行っている人なので、戦争についての意見もそれなりに説得力がある。中南米・ユーゴ・中東と、80年代末以降の主だった紛争が網羅されている。特にユーゴをめぐる紛争には、大きくページが割かれており、現地の状況・空気を知る格好の本となっている。セルビア悪玉論には首をひねるものがあり(別にセルビア側が犠牲者だとは言わないが)、その点で頷くところが多い。ただし、一個人が直接見聞きしたものであり、それを紛争全体にまで広げて言えるかどうかは、ちょっと疑問。