岡田英弘『モンゴル帝国の興亡』

モンゴル帝国の興亡 (ちくま新書)

モンゴル帝国の興亡 (ちくま新書)

あとがきに正直に書いてある通り、いくつかの個別の文章を集成した本。まとまりが悪い。正直、杉山正明の『モンゴル帝国の興亡』を読めば充分。
モンゴル帝国が大都から追われた後の時代に、紙幅が割かれているのが特徴。しかし、遊牧民集団の抗争が、同じようなパターンで延々と続くのを、読まされるのは、少々退屈感がある。また、後の時代の年代記と史実を繰り返して記述する方法は、意図がよく分からない。冗長になるだけで、メリットが何もないように思うのだが。