川口士『星図詠みのリーナ 1-2』

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

星図詠のリーナ (一迅社文庫)

星図詠のリーナ (2) (一迅社文庫)

星図詠のリーナ (2) (一迅社文庫)

 地図ファンタジーという評判だったので、買ってみたのだが、よくできたファンタジー。地図の製作というところから始まって、社会や外交その他の広い視界へと展開していくのが、素晴らしい。特に、二巻の難民問題は面白かった。
 一巻は、そこで完結しても続いても大丈夫的仕様でつくられていたが、二巻からは長期的な展開を視野に入れているようだ。ダールとリーナともに「流れに違和感がある」というのが、あからさまな伏線だな。