細川博昭『大江戸飼い鳥草紙:江戸のペットブーム』

大江戸飼い鳥草紙―江戸のペットブーム (歴史文化ライブラリー)

大江戸飼い鳥草紙―江戸のペットブーム (歴史文化ライブラリー)

 江戸時代の小鳥を中心とする鳥飼育の文化について。
 ペットとしての鳥が、広く深く根付いていたこと。同時代に園芸も殷賑を極めるのだが、それと同時期の文化として興味深い。多数の飼育書の出版、江戸城を中心とする上層の海外・色変わりの鳥の飼育など。見世物に出される動物(象やラクダなど)は孤立例かと思っていたが、結構いろいろな動物が輸入されて、しかも一部は国内で繁殖が可能になっていた。
 繁殖と系統の管理とか、花でもそうだが、実に手間がかかっている。