日本農業が難しいわけ・兼業農家問題

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 日本ではむしろ「兼業農家」のほうが常態だったのではないかと思うのだが。耕作と組み合わせる形で、綿や絹を織って売却し、それと穀作を組み合わせる形で生計を立てていた。新潟の人が冬には杜氏に出稼ぎに出たり。そのような複合的な生業によって生きてきた。だからこそ、日本の農地は基本的にあまり広くない。問題は、適切な兼業がなくなってしまったこと、生活のシステムが根こそぎ変ってしまったことなのではないかと。
 あと、米は「商品作物」としてはもうダメなのではないかな。それこそ、江戸時代からずっと米価の下落に悩んでいたし、戦前の段階で米余り、米作専業の限界というのは見えていたわけで。戦後、一時的な不足のあと、気が狂ったような米集中の増産政策が問題だったのだろうな。一時の現象に目がくらんだというか。