- 作者: 盛本昌広
- 出版社/メーカー: 吉川弘文館
- 発売日: 2008/04/19
- メディア: 単行本
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個人的には、贈答の網の目を通じて、社会の各層がどのように組織されていたのか。そのミクロの様態と政治史の関連。そのようなところに興味がある。その点では、問題関心とずれる。
ところで、延喜式にあるように古くから各地の海産物か京に進上されていたのだが、常々思うことは、それっておいしかったの?ということ。塩漬けや干物の類ならともかく、生魚を京都まで運ぶとすれば、どこにしろ結構時間がかかったのではないだろうか。そうやって運び込まれた物は、どういう状態だったのか。他の生鮮食品も含めて、どのような状態で、どのような味だったのか。冷蔵輸送で生鮮食品が流通する時代に生まれ育った身では、どうにも想像できないものがある。