『Landreaall 15巻』についての2題

ひとつの台詞が何重もの意味をもつ漫画。
「landreaall」(おがきちか) 15巻を読む。


 111ページの「君は報われない幸せを知らない」の解釈をめぐる記事二つ。私自身も、マリオンを連想した口。しかし、この二つの記事を読み比べると、y2k000さんの解釈のほうが合理的かもしれないなと感じた。確かに同じページの葡萄の葉を重視するほうが素直な読みかなと。
 DXが王になるかならないかという観点では、その前のページの「俺の存在に意味なんてない」「なるようになったらそれでいいんだ」という台詞が重要そうだなと。


 あと、y2k000さんが指摘する「王の二つの身体」や階級社会の問題。そのようにみると、DXは「王」というよりも、「英雄」「カリスマ」といった存在なのかもしれないなと感じた。あと、学園内の環境も、階級社会というよりはメリトクラシー的な色彩が強い感じか。身も蓋もない言い方をすれば、「学閥」の形成なんて言い方もできそう。
 ランドリオールという物語が育ってきた過程を見ると、多分「王の二つの身体」という視点はおがきちか氏にはないのではないかと… 現代的な視点で処理されるだろうし、そちらの方を読者も望むのではないかなと。