大阪のBL規制の件

大阪に住んでいる18歳未満のあなたへ
平成22年4月に大阪府でBL雑誌が有害指定された件に関する覚書・解説・考察など


 よく考えると、BLって、女性が男性同士の恋愛・性行為のフィクションを楽しむという、徹底して現実とリンクしていない表現形式だよな。その観点では、実際に「健全育成」と関わらない、表現形式から性的感情を刺激しないと強弁することはできるように思う。「強姦されてハッピーエンド」なる形式が存在すると仄聞するので、その点から性暴力経由で切り込むことはできそうだけど。
 今回の規制に関しては、とにかく性的シーンは一律規制、あるいは女性の性的主体性を封じる、どちらか、あるいは両方ともを視野に入れているのだろうな。前者の意図が強いのではないかと、今までの経緯からして想像するが。
 男性向けと女性向けの規制のレベルの不均衡に不公平感から規制は当然と思う部分があるし、女性向けの創作は「性的感情」をどこまで刺激するのかよくわからんという点で規制は正当なのだろうかと疑問に思う部分がある。


 BLに関しては本当にわからないのだが、今回指定されたのはコミック誌だけなのだろうか。だとすれば、まだ小説方面に逃げ道がありそうだなと思った。
しかし、想像以上に選定基準がいい加減な感じ。あと、出版社や読者が決定に意義を唱える手続きが制度化されていないのは問題じゃないかね。読者が争うのは難しいかもしれないが…