『歴博』No.151 2008/11/20

 特集は「住宅:男の空間・女の空間」。建築に表現された、男女の空間的分離。平安時代寝殿造り、韓国の伝統的住居、江戸城本丸御殿、近代的住宅における書斎が取り上げられる。寝殿造りのフレキシブルな空間構造が興味深い。また、近代住宅から男性の空間がなくなっていく過程も、実に趣深い。家庭に男性の居場所がなくなっていく。戦後の住宅事情の悪化、人口移動に伴う家を行き来する交際文化の消失、男性が会社に張り付くようになる等の要因が影響しているのだろう。