藤原祐『煉獄姫』

煉獄姫 (電撃文庫)

煉獄姫 (電撃文庫)

 店頭で見かけて購入。うむ、この著者らしい作品。悪趣味というか、露悪趣味というか、ゆがんだ世界の中で生きる、まっすぐな少年と少女。今回はの主人公は、レジンキャストミルクに近い感じか。破れ鍋に綴じ蓋な感じの組み合わせのカップルは定番だな。安定して読める。
 しかし、今回の世界設定はなかなか悪趣味な感じ。異世界「煉獄」が発見され、それによって産業革命が起きる。この煉獄の物質は有害なため、産業の維持のために大量の人命が経済のために消費される。うむ、なかなか。しかも、現実世界とは、特性としてはあまり変わらない感じなのがなんとも。
 いろいろ伏線が張りまくってあるようだが、今後どのように展開するのだろうか。少なくとも、次の巻か、その次あたりで、イパーシ君が再登場しそうだが。というか、そのまま「切り裂きジャック」だよな、これ…