「復活!伝統の「杉ようかん」:天草市河浦町の製パン業者ら:手作り…口コミで評判に」『熊日新聞』08/8/28

 天草市河浦町の崎津地区で、作り手の高齢化などで途絶えていた伝統の和菓子「杉ようかん」が昨年復活。口コミ等で評判が広がっている。


 一九七〇年、徳川家斉の将軍就任祝賀のため、鹿児島に向かっていた琉球使節が台風のため漂着。地元の人々に感謝して、杉ようかんの製法を伝えたとされる。地区の名物だったが、十数年前から作る人がいなくなったという。
 しかし、昨年二月、河浦町商工会などが「地元の名産品を作ろう」と提案し、吉田製パンの吉田安榮さん(六七)と友人の宮下喜美子さん(五八)が協力して復活させた。二人は「食べたことのある人たちの記憶を元に、試食してもらいながら完成させた」という。
 杉ようかんは、うるち米の粉をこねた生地であんこを包み、蒸し上げる。食紅で二本の線を書き入れ、杉の葉を添えて完成。ようかんと名がついているものの、味や食感は餅そのものだ。
 一つ一つ手作りで手間がかかるため、一日の製造量は三百個程度が限界。近くの公営温泉施設「愛夢里」や宮下さんが営む宮下商店で販売しているが、「午前中に売り切れてしまうこともある」(宮下さん)ほどの人気だ。一個百円。
 本来は夏の菓子だったが、吉田製パンでは通年で作っている。地方発送も受け付けており、東京や大阪からの注文も多いという。吉田製パンTEL0969(76)0404。
(萩原亮平)

 美味しそうなのでメモ。ネットで取り寄せもできるようだ。
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杉ようかん