南井大介『小さな魔女と空飛ぶ狐』

小さな魔女と空飛ぶ狐 (電撃文庫)

小さな魔女と空飛ぶ狐 (電撃文庫)

 空戦ネタのラノベはとりあえず確保する方針で。あと、大槍絵。
 基本的には、ギャルゲーやラブコメのフォーマットだな。コメディとちょっとした試練の克服。ややこしそうなところは全部、「ヒロインは天才ですから!!」でぶっ飛ばす。テンポはいいし、技術開発はこんなもんじゃねーとか、そんなこだわりがないならば、何も考えずに読める本。
 背景世界が、スペイン内戦に途上国の間接的搾取を重ねたものだけにエグい感じ。あと、ジェット戦闘機主体なのも珍しい感じ。空戦ラノベと言えば、大概レシプロってイメージがある。He-21はフランカーが、オラージュシリーズはミラージュ系列がモデルなんだろうな。ジェット戦闘機とか電子戦は比較的最近ぽいイメージなのに、核分裂には成功していないという技術的不均衡も、興味深いな。