英国の社会構造は植民地的なのか?

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 イギリスは産業革命期にエンクロージャーなんかで、根こそぎ集落がなくなったり、かなり激しい人口移動を経ているから、その影響もあるのだろう。題名は忘れたが、イギリス中世史の本で、中世の文書に出てくる農村を訪ねて行ったら、すっかり羊の放牧地になっていた。中世には、小麦が耕作されていたのに、なんて話があった。フランスやイタリアでは、地域のコミュニティが残ったのが、結構大きいのかもしれない。ただ、地域性の問題は留意する必要が。これはロンドン限定なのか、もっと広い範囲なのか。
 あと、イギリスとフランス・イタリアというのは、比較対象として良くないのではないかと。なんだかんだ言っても、南欧の方が豊かなのだし。見得とか奢侈の文化が生き残っている部分もあるのだろう。自然環境がより近しいドイツやオランダではどうなのか、そちらに興味が向く。
 しかし、アングロ・サクソンの食文化の貧しさというのはすごいな。ファット化する世界で紹介されているグラフを見ると、英米豪あたりがブクブクと太っているが、食への無頓着さが影響しているのだろうなと思う。ただ、パン3斤やシリアルは偏見なのでは。もともとパンってのは、まとめて焼いて保存。硬くなったらスープに入れて食う(せんべい汁みたいだな)みたいなやり方をしていたみたいなので、その文化的伝統に従ったものなのかも(舟田詠子『パンの文化史』ISBN:4022596929)。あと、シリアルをグチャグチャにして食うというのも、粥食文化の影響を考える必要があるかも。