家族消費の時代の終焉:ファミリー市場は衰退し、シングル市場が主流になる

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20101004/216482/

 シングルマーケティングには、それにも増して厄介な点がある。われわれは「ファミリー=明るく楽しい。一人暮らし=わびしい」という固定観念に囚われてしまっている。そしてたいていの人はファミリー世帯で生まれ育っているので、「ファミリーこそが正しい家族のあり方」だと思い込みがちである。


 マスコミや企業も「ファミリー=幸福」というイメージを、長年にわたり、社会に流布してきた。郊外の戸建て住宅に住む、サラリーマンの父と専業主婦の母と2人兄弟の4人家族。これがコマーシャルやテレビドラマに再三登場する、幸福な家庭のステレオタイプなイメージだ。

 逆に、こういうイメージというか、イデオロギーの強要が、家庭を作る、子供を増やすことに対するハードルになっているように思う。「幸福」を強要され、標準から外れたものは否定される。
 実際のところ、ちょっと前まで、子供って至極いい加減に扱われていたのだけれどね。松谷みよ子の『現代民話考』の神隠しなんて、親は子供をあまり見ていなかったことを示しているように思う。