四時軒/横井小楠記念館へ行く

 昨日某所で『大航海時代叢書』が750円で出ていたので、押さえに出撃。『アジア史1、2』と『ヨーロッパと大西洋』をゲット。あと、麻生俊平の『ポート・タウン・ブルース』もゲト。
 その後、天気が割と良いのと、時間が余ったので、気まぐれに横井小楠記念館へ。沼山津秋津川の北岸は、ずっと古い村落が続いていて、心地良い。若葉6丁目から秋津、沼山津あたりまで古い(と思われる)、曲がりくねった細い道が続く。神社やお地蔵さんが多いのも良い。四時軒がある沼山津1丁目あたりは、立派な農家が多い。母屋に気合が入りまくっている家も結構ある。
 横井小楠記念館は秋津川沿いにあって、私は北側からアプローチしたが、川沿いからの方が分かりやすいと思う。秋津有楽園の方からだと、狭い道でなかなか行きつけない。あと、周辺で水が流れ出している家が多かったが、あのあたりは湧水が豊富なのだろうか。
 入り口はこんな感じ。逆光で申し訳ないが…



 敷地内は北に鉄筋コンクリ造の横井小楠記念館、南側にと当時から残る四時軒の建物。小楠暗殺後、横井家は引っ越ししたが、門弟が購入して使用したそうだ。二度にわたる火災に遭っているが、客間は往時の建物が残っているとのこと。記念館の方は、横井小楠と交流が合った人びとの掛け軸や手紙類が主。暗殺時に使用した短刀も展示されていて、刃毀れが残っている。当時の現物が展示してあるようだが、保存状態はちょっと心配。物によっては、結構日焼けしているように見えるのも。そう言えば、中の写真はほとんど撮っていない…




 四時軒からの眺望が素晴らしかった。小楠も好んでいたようだが、納得できる。ちょうど稲が実る時期で、秋津川・木山川の谷にある田んぼが黄金色に。その向こうの御船の山地が望める。写真は、四時軒から飯田山方面を写したも光景。あと、南門からの小楠記念館と四時軒。




 四時軒のパネルのエピソード紹介がおもしろかった。小楠先生は大の酒好き。しかし、実際には弱くて、しかも酒癖が悪い。酒の失敗が何度もある。江戸に遊学中、お酒の席で粗相をやらかして帰国させられる。この時、禁酒を誓うが、実際には神棚のお神酒をちょろまかしていたのだとか。ちょっと可笑しい。



 横井小楠記念館を出た後は、周辺をうろうろしながら、小楠公園へ向かう。秋津川沿いをうろうろしたり、船着き場跡を見たり、お地蔵さんをみたり、小楠の法要をやった光臨寺の前を通ったり、ゆっくりと東へ。ちょっとさびれた雰囲気。銅像とお墓(遺髪を収めた?)と馬鹿でっかい記念碑が並んでいる。




 その後はふらふらと昔の集落がありそうなところを探しながら北上。途中、三差路に突然巨石が。猫伏石(ねこぶくいし)というらしい。ちなみに猫伏というのは、イグサで作った絨毯のようなものらしい(参考)。怪力横手五郎が熊本城の基礎にする巨石を探しに行き、西原村から猫伏に包んで運んできたが、ここで破れてしまい、一つを運び、残りをここに残したという伝承があるそうな。独特の雰囲気がある。
 久しぶりの長距離行動で疲れた。