時事ドットコム:「子供ほしい」、日本最下位=18カ国1万人調査?英カーディフ大

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011020900938
妊娠知識 日本人は極端に低い
[妊活SUPPORTER]イタリア・ローマ発国際学会海外レポート | 妊娠に前向きな女性のためのウェブサイト [妊活.net]


 NHK時事通信で切り取り方がずいぶん違うのが面白い。
 日本社会の再生産構造の崩壊と性についての情報を社会から追放したい欲望の双方が影響しているのだろうな。生殖に関する知識が極端に低いというのは、学校教育としても社会教育としても、性教育・生殖教育が機能していないということを示している。性の問題を社会から消し去りたいという欲望の観点で、性教育の抑圧と表現規制の問題とは通底している。この点で、右翼とラディカル・フェミニズムは結託していると言っていいだろう。きちんとした知識が流れていれば、極端な性表現は怖れるに足らないし、社会の常識に沿って変わっていくだろう。権威的で抑圧的な体制は、自らの再生産構造を蝕んでいる。「青少年の健全育成」などというお題目はゴミ箱に放り込むべきだ。
 このあたりの権威主義的体制と少子化の関連に関しては、エマニュエル・トッドの意見が参考になる。なぜ、アジアで極端な少子化が進むのか:エマニュエル・トッド 人口学者 実際、日本では婚外子に対して明確な法的差別が存在するからな。そのあたりから変えていく必要がある。

子どもが生まれやすい国の共通点は女性の地位が高く、仕事と子育てを両立できる環境が整っていることだ。日本をはじめとするアジアの国々は両立が困難で、女性が仕事か子どもか選ばなければならない状況が続いている。

 はてブでも否定的な方向で、こういう問題が言及されているな。キャリアパスの硬直化(新卒の一括採用、自営業の衰退など)が大きな問題なんだよな。相当に根深いし、もう少子化問題については手遅れで、将来的には移民の導入は不可避だろうと思う。


 性教育の抑圧については、七生養護学校の事例(参照:都議会議員の田代ひろしと古賀俊昭と土屋たかゆきは、○○まみれの手で顔をヌルってされる現場で半年ほどバイトしてみるべきだろう)、あるいは後退する東京都の性教育 も参照。望まぬ妊娠と性の社会からの排除のコンボで、日本の再生産構造は破壊されつつある。教育や政治に巣食う保守主義者は亡国の徒だな。
 関連:
知的障害や発達障害を持つお子さんに対する性教育について
Togetter - 「七生養護学校事件と表現規制問題の類似点」
性教育みたいな話
スウェーデンの性教育?|Sayaka's Lovely Life ~ステキな生活~ このくらいは普通にやらないかんのじゃ。
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