PhD大量生産時代 (ページ1):: News Feature

http://www.natureasia.com/japan/nature/specials/PhD-factory/news_feature_472276-1.php なんか、先進国ではどこでも博士は就職に苦労しているのな。アメリカやヨーロッパ、エジプトでも、博士のアカデミック・ポストへの就職は厳しい状況にあること、逆に中国やポーランド、湾岸産油国なんかは就職先が十分にある状況。中国みたいな急激に拡大している国は現状はかなり有利みたいだけど、これも伸びが止まったとたん悲惨なことになりそうだな…
 ドイツの取り組みが興味深いな。「プレゼンテーション、報告書の作成やそのほかのスキルを教える講義」で訓練を行っている一方、「博士論文のための研究や批判的に物事を考える能力習得のための時間が不足」しがちなのだとか。だいたい長い停滞という点では、ヨーロッパは日本の先達なんだから、もっと研究し取り入れればいいのに、アメリカの方ばっかり見ているのはどういう訳なんだかな。まあ、ここまでやっても、日本企業には使いこなせないんじゃないかなと思うけど。

理系大学院の博士号取得者の進路を比べた場合、日本が最悪国の1つであることはほぼ間違いない。1990年代に、日本政府は、それまでの3倍もの規模である「ポスドク1万人計画」を立て、大学院博士課程の定数を大幅に増やした。目的は、日本の科学力を欧米諸国並みに高めることだった。目標の人数はすばやく達成されたが、彼らポスドクの就職先は今もなお満たされておらず、考えなしの政策だったと厳しく批判されている。


そもそも日本の学界はポスドクなど欲しがっていない。高等教育に進む18歳人口は減少傾向にあり、大学は新たな教員を必要としていないからだ。産業界も同様で、伝統的に、実地で仕事を覚えさせることのできる若くてフレッシュな学部卒業生を求めてきた。ポスドク就職浪人1万8000人を救済・解消する取り組みの1つとして、文部科学省は2009年に、国内で就職浪人中のポスドクを採用した企業に、1人当たり約400万円の補助金を交付する制度を実施した。それでも、思わしい結果は得られていない。

 最悪国とまで言われているしw まあ事実としてそうなんだろうけど。


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 メモ。ブコメで紹介されていたもの。後で読む。