川口士『星図詠のリーナ3』

星図詠のリーナ〈3〉 (一迅社文庫)

星図詠のリーナ〈3〉 (一迅社文庫)

 地図造りファンタジーの最後。もっと続いてほしかったが、残念。面白いのに。
 この本単体については、出だしがいまいちな感じ。リーナは野外で地図を作っているのが一番似合う。お姫様なのに、宮廷が全然似合っていないという。前半の150ページくらいは、淡々とした展開で少々、読むのが苦痛だった。これが、後半、幽霊船の出現あたりから一変、滅法面白くなる。こう、バッと世界観が広がる感じが素晴らしい。
 ドラゴンと人間の間を取り持つ「星図詠み」という魅力的なキーワードが出てくるのに、ここで終わりとは。マジで続編希望。