日本中世初期の国際的背景 - heuristic ways

http://d.hatena.ne.jp/matsuiism/20120102/p1 歴史なんて、どこを切っても分かりにくいものだと思うけど。
 確かに東アジアの中での日本というのは、情報源が少なくて分かりにくいものがある。東シナ海世界そのものが、周囲の「文明の中心」から見れば周縁で、記述されにくいというのもあるだろうし。直接侵略の脅威にさらされにくいというのもあるだろう。新羅の朝鮮統一時には侵略の危険に対応して軍備や政治制度を整備した日本の王権も、その後何世紀かですっかり弛緩しているし。遊牧民の影響を重視する「文明の生態史観」は歴史の駆動力の重要な一面は居ていると思う(本文は未見だけど)。
 あと、日本の武士団の独自性ってどこに有るのだろうな。地方軍閥なんて、世界中のどこにでもあるわけで。科挙も時代によってその意味は変わっただろうから、それをべたっと同じように理解するのは問題がありそう。中国大陸でも貴族の問題もあろうし、唐代。宋代、明代で、社会の中の制度のあり方も変わるだろうし。