廣江正幸・永井泰『出雲・石見狛犬見聞録:来待石・福光石の唐獅子文化』

狛犬見聞録―来待石・福光石の唐獅子文化

狛犬見聞録―来待石・福光石の唐獅子文化

 大よそ大半が、島根県狛犬の悉皆調査。出雲式の座式、構え式を中心に多数の狛犬が紹介される。後半は狛犬にかかわる知識や石工などを紹介している。返却期限が迫っているので、ざっと読んだだけ。
 しかし、島根県狛犬の地域文化が根強く残っていて、うらやましい感じだ。新しいのがかたっぱしから岡崎式の熊本と比べると。石工の個性と言う点では、どうなっているか分からないが、つい最近の製作のものでも、出雲式なのはさすが。あと、引退した後の狛犬の扱いにちょっと哀愁が…
 末尾は狛犬の歴史などの解説。そう言えば、出雲や浪花、江戸と言ったメジャーな種類の特徴や比較をして欲しいな。どうにも、区別がつきにくいというか。