この「旅」の本がスゴい: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

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 「旅」というテーマだと、果てしなく広がっていくなあ。旅行記って昔は読んでいたけど、最近は読んでないな。江戸時代以降のツーリングの歴史あたりには、興味を持って読んで入るけど。やはり沢木耕太郎の『深夜特急』は鉄板だなあ。あと、『キノの旅』が入っているのがおもしろい。
 旅をテーマにした本で、一番に思いつくのはトールキンの『指輪物語』かな。「ひとつの指輪」を破壊するために、主人公たるフロドが、ホビット荘からモルドールまで終始旅をする。さらに、人生というか、そういうものまで踏み込んでいる。
 あとは、『大航海時代叢書』あたりかね。


 あとは、本棚や読書記録から適当に拾うと、歴史の本が主体になるけどこんな感じか。

  • 旅行の歴史についての本(現代から江戸まで遡って)

山口誠『ニッポンの海外旅行:若者と観光メディアの50年史』
益田啓一郎編『美しき九州:「大正広重」吉田初三郎の世界』
ケネス・ルオフ『紀元二千六百年:消費と観光のナショナリズム
中西僚太郎他編『近代日本の視覚的経験:絵地図と古写真の世界』
板坂耀子『江戸の紀行文:泰平の世の旅人たち』
加藤淳子『下級武士の米日記:桑名・柏崎の仕事と暮らし』
金森敦子『江戸庶民の旅:旅のかたち・関所と女』
深井甚三『江戸の旅人たち』

  • 街道に関して

向日市文化資料館『特別展:西国街道と向日町』1999
服部英雄『峠の歴史学:古道をたずねて』

  • 植物を求めて世界を駆けまわったプラントハンターたち

白幡洋三郎『プラントハンター』
西村三郎『リンネとその使徒たち:探検博物学の夜明け』

  • 船旅と船がたどった旅

郵船OB氷川丸研究会編『氷川丸とその時代』
宇佐美昇三『笠戸丸から見た日本:したたかに生きた船の物語』

家島彦一『イブン・バットゥータの世界大旅行:14世紀イスラームの時空を生きる』
R.H.キールナン『秘境アラビア探検史 上巻』
マルコ・ポーロ『東方見聞録?・?』
那谷敏郎『十三世紀の西方見聞録』

  • 雑多にあちこち回っている系の本

ジェームズ・M・バーダマン『ミシシッピアメリカを生んだ大河』
R・L・スナイダー『放浪のデニム:グローバル経済に翻弄されるジーンズの世界』
武田尚子『「海の道」の三〇〇年:近現代日本の縮図 瀬戸内海』
森永貴子『ロシアの拡大と毛皮貿易:16-19世紀シベリア・北太平洋の商人世界』
下山晃『毛皮と皮革の文明史:世界フロンティアと掠奪のシステム』
西村三郎『毛皮と人間の歴史』
赤嶺淳『ナマコを歩く:現場から考える生物多様性と文化多様性』
鶴見良行著作集9:ナマコ』
阪本寧男『雑穀博士ユーラシアを行く』
秋道智彌『イルカとナマコと海人たち』

  • 漂泊する神様の旅

川村湊牛頭天王蘇民将来伝説:消された異神たち』