人吉城御下門跡の西側にある記念碑。海外の歌曲の訳詞・作曲で著名だそうだ。右側の台座に「故郷の廃屋」の歌詞が彫られた銅板が埋め込まれている。くずし字を立体にすると、ものすごく読みにくい。時間がなかったので前から見ただけのため、建設年などは不明。裏になんか情報があったかも… まあ、見たところ1950年あたりなのかねといった感じ。
故郷の廃屋
幾年古里
来てみれば
咲く花啼く鳥
そよぐ風
門辺の小川の
ささやきも
なれにし昔に
変らねど
荒れたる我家に
住む人絶えてなく
犬童球渓
本名を犬童信蔵という。明治12(1879)年
3月20日、人吉市西間下町で出生、昭和18
(1943)年10月19日、同所で逝去。
生涯の大半は教職にあり、最後は地元の旧
制人吉高等女学校で指導にあたった。
人吉が生んだ偉大な音楽家で、作詞・作曲
は360余作品にのぼる。なかでも「故郷の廃
屋」、「旅愁」は、広く知られている。この2曲
は、旧制新潟高等女学校在職中に、ふるさと
人吉をしのんで作詞されたものと思われる。
経歴等○球渓歌集「四季」を出版(1936年)
○熊本県近代文化功労者(1951年)
○人吉市名誉市民(1991年)