阿羅本景『フールズフィスト』

フールズフィスト (集英社スーパーダッシュ文庫)

フールズフィスト (集英社スーパーダッシュ文庫)

 強いものと戦うことを求める少年藤堂誠が山南武蔵と出会い、彼が働く幸浦家と関わるようになる。結果、日本の政財界の中枢を握る七幸家が互いに争う「七姫騎闘儀」に関わり合うようになってという話。「魔法」の遺産を巡る異能バトル物。出だしが微妙にテンポ悪いような気がするが、悪くはないな。著者のサイトは昔のぞいていたので、ラノベを書いていると知って手を出してみた。
 前半は身近な部外者って感じだった誠と山南伊織がどう関わるのかと思ったら、きっちり戦いの中枢に引き込まれるのだな。あと、山南兄妹、武蔵と伊織って、宮本武蔵とその養子の伊織を思い出させるな。