INTERVIEW:なぜ生き物は旅をするか? 世界一のウナギ博士・塚本勝巳と生命のロマンに迫る ≪ WIRED.jp

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 人間から見えにくいところは分からないことだらけだよな。海洋生物なんか、ほとんど分かっていないといったほうがよさそうな感じ。
 船の研究者間の奪い合いや社会貢献の話、ウナギの資源管理など。確かに大西洋のウナギはこの辺ってとこまでで停滞してしまっているらしいな。大学が調査船を持っていることの重要性とか。外洋の深海魚から進化してきたとか、塩分フロントなんかのウナギの生態の話も興味深い。
 しんかい6500の話は「ダーウィンが来た」で紹介されていた話だな。水深200メートルをうろちょろするくらいなら普通に軍用潜水艦でも結構できそうだけど、サンプル採取をどうするかはやはり課題だよな。人間を外に出すわけにはいかないだろうし。
 あと、確かに塚本教授はここに追及していくというよりは、組織者みたいなところがあるようだなと思った。特定の対象を粘着質に追っかけていくタイプではない感じだな。最初の頃の魚種を変えている所を見るに。

だから、回遊を研究しようというときに、繁殖のために川と海の間を移動するサケやウナギなんかは、成熟に伴うこれらの大きな変化がマスキングファクターになって、回遊の本当の理由を覆い隠してしまうのです。いわゆる大きな騒音の中では本当の大切な信号がかき消されて拾いにくいってわけです。

回遊の本質というのはただ単に「移動する」ことだけでしょう? この移動がどんな理由で、どのようにして起こるのか、これを解くために回遊魚を研究しているのです。つまりわたしのテーマをひとことで言えば、「なぜ動物は旅をするのか」ということ。それで、「産卵とは無関係に海と川を行ったり来たりするもの」、両側回遊魚と言いますが、これをまず研究することになりました。つまり、アユを研究すれば騒音に邪魔されず、移動の本質をしっかり掴めると思ったわけです。そしてその後、残った2つの回遊魚を研究して、3つすべてを比較すると、その共通原理がわかるのではないかと思いました。

 なるほどなあ。