「平和祈念原爆犠牲者の碑」

 石碑じゃないけどな。


 一九四五年八月六・九日、米国は広島・長崎に、あいついで原爆を投下した。
日本は、それまで十五年間アジア・太平洋地域を舞台に侵略戦争を続けて
きたが、原爆の投下は、その代償と言うに留まらない意味を人類史上にも
つことになった。戦後米・ソを中心に核軍拡競争が行われ、地球上の人類
を絶滅させて余りある核兵器保有するに至ったのである。
 唯一の被爆国である日本の被爆者をはじめとする国民は、日本国憲法
恒久平和の精神にもとづいて、核兵器の廃絶を呼びかけ続けてきたが、
残念ながら、未だこれを実現するに至っていない。
 熊本には、なお二千四百余名の被爆者が後遺症と闘いつつ、人類が再び
同じ被害を受けることがないことを願って活動してきたが、原爆投下五十年
のいま、原爆死没者の冥福を祈るとともに、あらためて核兵器廃絶の一日
も早い実現と地球上に恒久平和の到来することを願って、この碑を建立する。
  一九九五年八月 原爆投下五十年の日に
                 原爆犠牲者の碑をつくる会