SYNODOS JOURNAL : 知識人の反則 大野更紗

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「瓦礫の下敷きになった受難者は、圧倒的に社会的弱者と考えられる人びとであった。『医療の不平等はどうにもならぬが、死はある程度平等だ』と、漠然とその辺のことをごまかしてきた自分にとって、死の不平等を目撃させられたことは強烈な衝撃であった…」

時間の経過とともに、低所得、雇用形態が不安定、何らかの慢性疾患に罹患している、さまざまな要因から社会的に孤立してゆく人が、劣悪な住居もしくは周辺領域で病死や自死に至る。震災以前から抱え込んでいた問題が、原発震災で一気に融解してゆきます。

 弱い人間から倒れていくってのは、阪神大震災でもみられたことだが、それが拡大して起きると。遠くからは見ようとしなければ見えないけど、修羅場が出現する。