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16世紀以降の近代に、二つの過程があるように感じるんだよな。アメリカ大陸の植民地化による収奪ともう一つ化石燃料を動力に変換する蒸気機関や内燃機関を開発する動力革命。後者にしても、200年くらいかかったプロセスなわけだけど、その間に資源不足による経済の衰退ないし停滞を防ぐ効果もあったんじゃないかねえと。安価なエネルギーを入手できたのも、蒸気機関による坑内の排水が重要だったわけで。「動力革命」が起きる直前の時期には、資源不足の状態がかなり顕在化していたわけだし。
で、「動力革命」の結果、人間の活動やエネルギー消費が増大した。それが近代の「経済成長」というデータに現れているのだと思うけど。ヨーロッパに追い付くには、そのような動力革命以後の技術とその背景の社会基盤をキャッチアップする必要がある。
ただ、先進国側も完全にキャッチアップされるとあまりありがたくないから、妨害してくる。「自由貿易」という思想の背景にはそういう意図もあることを忘れてはならない。