宇野朴人『ねじ巻き精霊戦記:天鏡のアルデラミン2』

 話が一気に走ったな。いきなりピンチ、しかも主人公はまだ下級士官という状況をどう動かすのか。あと、登場人物が容赦なく死んでいくな。
 実戦経験を積むために、北域鎮台へ送られるイクタたち候補生。そこは、反抗的な山岳民シナーク族が山賊行為を起こすため、「適度な」実戦が経験できるはずだった。しかし、北域鎮台の無能な指揮官の弾圧がより大きな反乱を呼びといった展開。無能な将軍の指揮下でゲリラ戦を受けて損害続出。そのなかで予備部隊扱いだった候補生たちもだんだん前線に押し出されてといった展開。
 地の利を使ったゲリラ戦術に翻弄され、大損害を出しながらシナーク族を制圧していく。それだけかと思うと、シナーク族を裏から支援するキオカ共和国の影。さらに戦いが終わったと思ったら、アルデラ教の総本山の軍勢が押し寄せてくると、息をつかせぬ展開。続きが楽しみ。