荻原規子『RDG6 レッドデータガール:星降る夜に願うこと』

 シリーズ最終巻。5巻がクライマックスで、6巻はエピローグ的な感じなのかな。2巻以降語られてきた学園内での競争が泉水子主導の形で終了し、新たに「大人の世界」がフレームに入ってくる。世界遺産候補への推薦とか拉致未遂とか。確かに、ここで終わるのがいい形で収まるとは思うが、同時にもう少し泉水子と深雪の物語につき合っていたかった感もあるなあ。
 完結ということで最初から読みなおしているけど、最初の頃の深雪のツンぶりがすごいな。よくもまあ、最後には自分からキスするほどにデレたものだ。あとは、泉水子の鬱屈ぶりとか。