在野研究の仕方――「しか(た)ない」? ≪ マガジン航[k??]

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 なんか「文学」だからできることだって感じがするなあ。これはこれで一つのあり方ではあると思う。ただ、一般的な「研究者」とはちょっと違うような気がする。
 職業としての研究者と学問を行うこと、学会というコミュニティーで評価を得ることと知的活動を続けること、これら明確に分別して議論をしないと分かりにくいのではなかろうか。指導教官は前者のことを言っていて、著者は後者を目指している、すれ違いがあるように思う。
 ただ、やはり大学に所属することによるインフラの差はでかい。他に伍して、学会での評価を得ようとするなら、やはり大学への所属は必須だろう。海外の文献を必要とする分野なら、もう大学に所属していないと不可能に近い。で、職業人として大学に所属しつづけるには、教師になるしかない。研究者にはなりたいけど、教師に興味がないというのには非常に共感するけど。
 あと、献本や図書館への寄贈は潜在読者へ確実に送り届ける手段としては、非常に大きいと思う。150部の自費出版よりも、確実にリーチが大きいのではなかろうか。少なくとも、こういう研究をやっているということを同分野の学者に宣伝する手段だし。これも、学会にまったく興味がないなら、別に必要なことではないというのは確かなんだけど。