刑務所と城郭都市とショッピングモールの空間構成 - 最終防衛ライン2

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 メモ。とりあえず長い。パノプティコンと城塞都市とショッピングモールの空間原理が違うという話。
 とりあえず細かいところで、日本でも実際には城塞都市の伝統はある。近世都市や古代の都城のような防御的な側面を考慮していない都市が現在に残っているから忘れ去られているが、弥生時代の環濠都市や戦国時代の惣構のように実際には城塞都市はいくらでもあった。例えば、堺や関西の寺内町なんかがいまにも残る惣構の名残だが、近世都市も最初の段階では惣構で囲われていた。長い平和で、都市がはみ出しただけで、城塞都市の伝統がないわけではない。
 あと、中世ヨーロッパでも、北東ドイツの建設都市ではグリッドプランが導入されている。リューベックなんかが代表的。まあ、現状ではあんまり顕著には見えないけど。
 これを読んでいて思ったけど、パノプティコンバロック都市って、中心から監視すると中心の象徴的な建物に視線を集めると、向きは反対だけど、視線を通すという意味で空間構成の原理に共通性があるなあと。