エジプトの「不愉快な現実」 | 酒井啓子 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

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 選挙をすれば同胞団ないし、イスラム主義の政党がつよいのだから、困ったものだよな。構図としては、タイのタクシン派と反タクシン派の対立に近いのかね。都市部のある程度富裕な階層と地方民といった。まあ、エジプトの場合、より血なまぐさいわけだが。
 大体において、イスラム圏における「民主化」は「イスラム主義」とどう両立するかが問題になるよなあ。そして、欧米や日本の国々にとって、イスラム主義国家は認めがたいと。先進国の民主主義が「政教分離」による世俗主義を基本とする以上、違うものは認められないわけで。「イスラム的民主主義」なあ。
 「世俗」と「イスラム」、「都市」と「地方」の二重のゆがみをどう処理するか。つーか、どうしようもなさそうな。権威主義国家を認めるか、イスラム主義の民主国家を認めるか。