「防災知識不足に課題:熊本市が市民アンケート:「避難指示」理解6割足らず」『朝日新聞』13/3/5

 最も危険が差し迫った時に出されるのは「避難指示」と正しく回答できたのは6割弱――。熊本市が防災について市民に尋ねたアンケートで、そんな結果が出た。昨年7月の九州北部豪雨を機に防災意識は全体に高まっているものの、災害時の地域の避難経路を知っていると回答した人の割合は世代によって大きな差があるなど課題が浮き彫りになった。


 アンケートは、市が抱える課題の解決に市民の声を生かすため、一昨年設置された「2000人市民委員会」のメンバーを対象に実施。昨年10月から今年1月までに1402人から回答を得た。
 豪雨で防災意識が変化したかとの質問では、31.6%が「大いに高まった」、46.9%が「少し高まった」とした。市が全世帯に配っているわが家の防災マニュアル」を読んだという人も8割を超えた。1年前に同様の質問をしたときは7割だったといい、担当者は「防災への意識や関心は向上している」と話す。
 一方で、防災知識の不足を感じさせる回答も。危険性が最も高い時に出される避難情報について、正解の「避難指示」を選んだ人は56.8%にとどまり、2番目の優先度である「避難勧告」を挙げた人が36.3%に上った。
 約6割の町内に設置されている自主防災クラブについても、地域にあるかどうか「わからない」と回答した人が67.5%。同クラブが「ある」と答えた24%の中でも、実際に活動に参加したことがある人は半数程度にとどまった。
 アンケートでは年代による意識の違いも明らかになった。自分が暮す地域の避難経路を知っているとした人の割合を年代別に見ると、65歳以上の高齢層では約9割を占めたが、34歳までの若年層では約6割と差が見られた。
 市は防災知識の不足や若年層への対策として、住民の避難経路などを住民が話し合って作る「地域版ハザードマップ」の取り組みを始めた。自治会ごとのマップ作りが今後本格化する予定で、担当者は「様々な世代の人に参加してもらい、地域防災を考えるきっかけにしてほしい」と話している。 (山本恭平)

 うーん、そういえば、正確な避難場所は覚えていないような。まあ、今住んでいるあたりは水害の危険がないだけに、切迫感がないよなあ。南海・東南海地震では熊本もけっこう揺れると言われているが、けっこう地盤が安定している場所だしなあ。
 地域版ハザードマップか。近くで作成されるようなら、興味はあるけどな。