「宇宙の長旅 目に悪い?:米、飛行士27人の脳調査」『朝日新聞』12/4/5

 宇宙に長期滞在すると、脳や目の神経の働きに異常が出かねない。こんな調査結果を、米テキサス大学がまとめた。国際宇宙ステーションISS)やスペースシャトルで宇宙に滞在した27人の脳の画像を分析した。
 宇宙に滞在する前後で磁気共鳴断層撮影(MRI)による脳の画像を比べた。平均108日滞在した27人のうち9人で視神経を取り囲む脳髄液の膨張が認められ、眼球の後ろが平たくつぶれる(6人)、視神経が腫れる(4人)などの現象も見られた。自覚症状の有無は不明だが、地上でも脳内の圧力が高まった時に起きるという。無重力環境に長期間いたことが原因とみている。
 この結果は、米医学誌「放射線医学」に発表された。
 人類が火星を往復するには1年以上かかる。無重力環境では骨密度の低下や筋肉の衰えが起きることが知られている。 (ワシントン=行方史郎)

 人間が宇宙空間で生活するには、いろいろと乗りこえなければならない問題があるんだな。脳にも影響を及ぼすとすると、遠心力をつかった擬似重力を何とかして作らないといけないだろうな。しかし、そうすると宇宙線からの防護が難しくなるし、難しいものだ。


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