初学者のためのロケット開発史入門 | SYNODOS -シノドス-

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 日本のロケット開発の簡単なまとめ。LE-5からLE-7のロケットエンジンの開発の苦労話が主体。いちばん効率の良い水素と酸素を反応させるエンジンは、水素の冷却や、極低温から高温へ一気に温度が変わるなどの条件から、技術的に非常に難しく、出現が遅れたこと。
 LE-5の開発の時には液体水素の工業的生産や公道輸送の試験など、基本的なインフラから構築する必要があったという。また、開発の過程では、金属材料への熱や水素との反応の思わぬ影響で、いろいろと壊れたり爆発したりと事故が多発したという。実際、LE-7では死者も出ているからなあ。
 ラストが印象的。大型発電所の数倍のエネルギーを小さな構造物で発揮するという。「怪物どもを飼い馴らす」苦闘であったと。