『世界の傑作機 No.93:ノースアメリカンF-86セイバー』

ノースアメリカンF-86セイバー 世界の傑作機 NO. 93

ノースアメリカンF-86セイバー 世界の傑作機 NO. 93

 手持ちの『世界の傑作機』シリーズを読み中。改めて、本文部分も読み直すと、なかなかおもしろいな。本書はF-86セイバーとF-86Dセイバードッグを扱っている。ヨーロッパ諸国を初め、西側の広い範囲に供与されているのが印象的。あと、ヨーロッパ諸国によるセイバーシリーズの運用が以外に短いのも気になる。どこも10年も使っていない感じ。この当時の戦闘機だとこれがスタンダードなのだろうか。日韓台パキスタンあたりが、まとまった機数を、比較的長期間運用した国になるのかな。実戦経験としては、朝鮮戦争・印パ戦争・中台紛争あたりが主なところになるようだ。写真が一杯で楽しい。
 セイバードッグの迎撃演習の記事がおもしろい。なんというか、真空管満載のFCSが壊れやすい上に、頭が悪いという。どこの国もセイバードッグの運用期間が短いのは納得できるな。あと、全天候戦闘機に複座機が多いのも納得できる。単座だとレーダーにかかりきりで、相手を見ながら動くことが全然できないんだな。これって、セイバードッグ相手なら、戦闘機対応用の機体を準備して妨害させたら、ずいぶん取り逃がすことになるのではないだろうか。