菊地浩之『日本の15大財閥:現代企業のルーツをひもとく』

日本の15大財閥―現代企業のルーツをひもとく (平凡社新書)

日本の15大財閥―現代企業のルーツをひもとく (平凡社新書)

 この本を最初に読んだときは図書館で借りたのだが、その後、同じ著者の本でこれだけないのは不便なので、購入。簡単なレファレンス本みたいな感じで重宝する。
 三菱三井住友を筆頭に、安田、渋沢以下、鈴木商店や日産関連もとり上げている。やはり最初の三社が圧倒的で、あとは金融系特化か、生産系で戦後は前者の都市銀行にグループ化される財閥が多い。江戸時代からの豪商とか、土佐藩の資金で出発した三大財閥はスタート地点から違っている印象。
 こうしてみると、明治初頭からはじまっている財閥に、自動車とか家電みたいな消費者向けの量産品を販売する企業が少ないのが興味深いな。東芝くらい? 一二世代くらい後の日産コンツェルンだと、日立とか日産自動車とか、消費者向けの生産やっている企業が多い印象か。
 あと、鈴木商店って、けっこう後に残る企業が多いんだなとか。