本日のメモ

【研究室】研究室に行ってみた。神戸大学 群集生態学 佐藤拓哉 | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版公式サイト

 ぎゃああああああああああっ
 カマドウマに寄生したハリガネムシが、生態系の中でどのような役割を果たしているかという話。カマドウマ、ハリガネムシ、そして渓流から生態系へ。各章、実におもしろい。
 5話まで連載のところ。


 寄生虫って、人間からは見えにくいから、分類とか生態の研究は進んでいないのだろうな。まして、外観が単純なハリガネムシは記載が難しい。特に海生のものは記載が進んでいないという。さらに、遺伝子で調べると、同じ渓流にかなり遺伝的に離れたものが複数いて、どう共存しているのかますますわけがわからないと。
 行動の実験やタンパク質の分析からは、寄生された昆虫の光に対する反応が川って、水面のちらつきに突撃していくようになると。あと、海外では、コオロギで生理的な関係の研究が進んでいるが、日本のハリガネムシはコオロギに寄生しないで困っているというのもおもしろい。


 渓流のサケ科魚類の総エネルギーの6割がカマドウマってすごいな。秋のカマドウマの自殺シーズンには、渓流魚が得る総エネルギーの9割がカマドウマで、この時期は栄養を溜めこむシーズンなので、通年でも6割になると。
 さらに、地上から大量に虫が供給されることによって、川に住む昆虫類の生息数にも大きな影響を与える。秋に、渓流魚は水生生物が眼中になくなるため、数が減らない。結果、藻類が食べられて減少し、落ち葉の分解速度も速まる。ハリガネムシが居なかったら、渓流が渓流じゃなくなるかもしれないと。それを証明するための実験もすごいな。全部覆って、カマドウマが飛び込まない環境を作ると。で、覆わない環境と比較する。維持が大変そうだ。太平洋側でやったら、秋の台風で確実に実験施設が壊されそう。


 生態系の中で、寄生虫の占める位置の大きさが驚き。バイオマス量が想像以上に多くて、さらに既知種の半数が寄生虫とか。どんだけいるんだよ。カリフォルニアの塩性湿地で寄生虫を集めて重さを量ったら、やってくるすべての鳥より重かったって。まあ、人間もつい最近まで、大量に寄生虫を抱えていたわけだしなあ。大概の生物は寄生虫がいるのかも。ハリガネムシみたいな、致命的なのは、むしろ例外なのかね。
 森と水系の物質流ををつなぐ存在としての寄生虫。北海道ではゴミムシに寄生して春の6-7月に入水させる、本州ではカマドウマで秋に飛び込ませるってのも興味深いな。寄生先の生態に依存する。
 今後は、カマドウマに寄生するまでの水生昆虫の側を研究中と。どれだけ陸につれてくるのか。あるいは、分子生物学生態学、ミクロとマクロの結合といった方向性を模索しているそうだ。

【研究室】研究室に行ってみた。京都大学野生動物研究センター 熊本サンクチュアリ 霊長類学 平田聡 | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版公式サイト

 あるのは知っていたが、非公開のため、どういう活動をやっているのかは全然知らなかった。「人」って数えるのか。まあ、コミュニケーションが取れれば、そういう受け止め方になるのかもな。
 かつて感染実験などの医学実験に使われていたチンパンジーたちが、快適な余生を過ごせるようにするための施設か。50年ほど生きる生き物だから、実験をしないということになった後も、生き続ける。絶滅危惧種であるチンパンジーの長寿とアニマルウェルフェアの研究を行う場として存続させるということか。ついでに、知能や社会性に関する研究も行われていると。アイトラッカー実験は、世界ではほとんどできないとか。
 いろいろと興味深い。

[軍事]なぜ自衛隊は「暴発する機銃」を使うのか | 日本の防衛は大丈夫か | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 「本件に関わる業績への影響は軽微です」って、これが本音だろうな。以前に、『軍事研究』誌に掲載されている契約情報をまとめた時、MINIMIと12ミリ重機あわせて、契約額15億、合計450挺程度だったか。数千億円売り上げる企業からすれば、微々たるもの。少量生産で品質もうるさいとなると、撤退したいというのが本音だろう。むしろ、自衛隊側が泣きついている力関係なんだろうな。ついでに、このくらいの規模だと、技術の蓄積も苦しいだろうし。
 自衛隊への納入のみという市場構造は、日本の軍需産業全体に通じる状況。ライン組んで製造するような企業はほとんど撤退済みなんじゃなかろうか。小火器部門の経営統合というのも、需要が不安定という先の見通しからすれば、問題は変わらないだろうし。むしろ、潰れやすくなるだけなんじゃ。ある程度売上がある機械メーカーの余技の方が、まだ、存続可能性は高いんじゃなかろうかと。こればっかりはなあ。国側でラインを準備して、運用を委託する形式にするなんかも難しいだろうし。
 以前に調べたのはこれ。自衛隊装備のお値段:taronの日記 よく考えると、重機関銃一挺に、500万円というのもすごいな。

[軍事]老朽艦いまだ現役、独自開発の行方は 台湾海軍の潜水艦 写真14枚 国際ニュース:AFPBB News

 潜水艦界の最長老。仕方がないとはいえ、物持ち良すぎ。
 自力建造か。使い物になる潜水艦を建造できるのかね。耐圧殻とか、独特のノウハウがいくらでもあるだろうし。あと、馬政権になって、防衛機密を渡せる相手か、微妙な気がするのがなんとも。
 しかし、耐圧殻の疲労で20メートルしか潜れないって、訓練にも支障を生じそうなレベルだな。しかも、新しく導入したほうの海龍クラスも、1987年と88年導入だから、そろそろ30年。立派な老朽潜水艦となりつつあるしな。

データえっせい: 少子化の要因の2局面

 有配偶女性ベースでは、出生率は回復傾向にあると。まあ、いろいろと少子化対策で、対策が行われているから、当然と言えば当然か。むしろ、70年代あたりの方が低かったと。20代後半の動きが、他と傾向が違っていておもしろいな。
 まあ、結局、少子化問題は、非婚化=雇用問題なんだけど、こっちに切り込む能力のある政権は出てこないだろうな。で、下層化した人々が結局子どもを作らないから、人口は減る一方と。雇用の安定がなければ、社会全体での少子化からの脱却は無理だろう。将来の見通しが悪ければ、いくら婚活イベントをやっても、たいして意味はない。
 あと、婚外子などへの許容度の低さがイスラム圏なみって、ひどいな。

日本人の結婚観と、少子化対策の問題(山本 一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース

 結局は雇用の安定だと思うけど。あと、時短。さらに、家庭を持つということに対する責任感の軽減。
 まあ、90年代以降の雇用規制緩和を逆転させるというのは、経営側には怖いという話なんだろうな。メニューから抜いているあたり。あと、雇用規制を強化すると、今度は、若年失業率が上がってしまう可能性があるというのも難しい話しだが。
 少子化対策の予算をどこからひねり出すかが難しいという話も。

NHK NEWS WEB 貨物列車が物流を救う

 ドライバーの不足で、鉄道輸送に貨物が戻りつつあると。トラックか鉄道かの分岐点が、500キロから400キロに下がっていると。しかしまあ、営業赤字から抜けられないんだよな。

将来的にはこの区間に貨物専用線路を建設することも考えていきたい

 東海道に貨物専用線か。ありだとは思うが、どこから金を出すのか。あとは、ヤードとか、コンテナ独自規格問題もあるんだよな。