川口士『銀煌の騎士勲章 4』

銀煌の騎士勲章4 (一迅社文庫)

銀煌の騎士勲章4 (一迅社文庫)

 インフェリアから帰国したカインたち。しかし、平穏は長く続かず、激動に巻き込まれることに。同僚レイクの突然の離職。さらに、クーデタ騒ぎに巻き込まれる。王都を離れていたファリアは、近くで集められるだけの戦力を集め、地下通路を通って、王宮に突入。乱戦の末に、首謀者、騎士団長リオン・フルカスを倒すことに成功する。しかし、カイン君、あれだけ怪我したら、動けないんじゃないですかね…
 前半は、ネタふりを含めた日常シーン、後半は急転直下のバトルと言う展開は変わらず。王都に戻ってきて、無口メイドのイングリドとファリアさんの恋の鞘当も、白熱。しかしまあ、「落ち着く場所」となっているイングリドさんのヒロイン力は強力ですな。富士見書房版では、イングリドさん大勝利だったそうだし。一方で、ファリアのほうも、自らが王女の身代わりであることを直接打ち明け裸身をさらしたり、婚約者候補としてまんざらでもない反応を示したり、いよいよ距離が狭まってきた感あり。
 次の巻で完結だそうだが、どのように話が収まるのだろうか。