『Ocean Liners Nostalgia:往年の定期客船たち』

 19世紀終盤から第二次世界大戦直前に建造された定期客船をピックアップして、紹介している。ヨーロッパとアメリカを結ぶ北太平洋航路、東アジアとアメリカを結ぶ北太平洋航路の分量が多い。北大西洋航路は、人の移動の幹線として、利用度が高かったこと。国家の威信をかけて補助が行なわれていること。二点から、でかくて、速くて、豪華な船が多いな。
 個人的には19世紀、1880年代の船が結構好き。上構が低いのが。あと、北太平洋航路のカナディアン・パシフィック・ラインの「ホワイト・エンプレシズ」姉妹がいいね。エンプレス・オブ・ジャパンとか。
 第一次世界大戦直前の時期の船も良い。キュナードのルシタニア・モーレタニア、ホワイト・スター・ラインのオリンピック・タイタニック・ブリタニックとか。四本煙突は正義。しかし、この両姉妹、それぞれ一隻ずつしか第一次世界大戦を乗り越えられなかったんだよなあ。タイタニックの沈没ってもっと前の印象だったけど、第一次世界大戦の本当に直前の話だったんだな、そういえば。
 とりあえず、客船が堪能できて満足。