
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2014/03/14
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巻頭の「軍都をゆく」で舞鶴、習志野を紹介。その後は、海軍関係、陸軍関係、そして「特殊な軍事遺産」として要塞やさまざまな生産施設などの構成。
舞鶴は旧海軍鎮守府だが、工廠施設や建物が残っている。軍需部の倉庫の赤レンガ建物が圧巻だな。引込み線跡も残っているのが素晴らしい。習志野は騎兵学校や鉄道連隊などが立地した場所。新京成の線路そのものが軍事遺産だよなあ。
海軍関係は横須賀、館山、大湊、呉、佐世保など。鎮守府ないしそれに順ずる海軍拠点で、戦後海上自衛隊が引き続き利用したというのが、残り方に影響している感じだな。大湊のダムと館山の地下壕が圧巻だな。赤山地下壕というらしいが、どう利用するつもりだったかは明確ではないそうだ。複雑な地下施設が残存し、その一部が公開されているという。地層の模様がきっちりと壁面にみえているのが素晴らしい。
陸軍関係は、善通寺、津、高田、都城など。連隊以上の規模の部隊の駐屯地で、戦後は陸自の基地として利用されているパターンが多い。結構、がっつりと往時の司令部施設が残っていることや、その建物がけっこう凝っているのが興味深い。あと、宇治の火薬製造所跡が陸自と京大のに引き継がれているが、駐屯地に残る展望塔がかっこいい。
「特殊な軍事遺産」では、片島魚雷発射試験場がいいな。海上に残る建物や監視塔の廃墟。萌える。豊後森機関庫は行ったことある。扇形の機関庫がそのまま廃墟化しているのが、いいんだよな。あと、猿島要塞や友ヶ島砲台群は、往時の図面とか残っていないのだろうか。
沖縄と小笠原の戦跡の紹介も印象的。直接戦場にならなかった小笠原の父島母島では、要塞施設がそのまま廃墟化しているという。砲なんかは、保存処置をしたほうがいいんじゃなかろうか。アームストロングの15センチ砲って、明治の骨董品じゃね…