水月紗鳥『森羅万象を統べる者4:万物の使用者』

 完結編。
 両親を奪い、鈴莉が能力と記憶を失う原因となった7年前の事件。皐月が来て以降の騒動が、同じ黒幕によるものであると見抜いた主人公は、「御園」や他の異能者組織、そして政府すらも動かして、「黒幕」を狩り出しにかかる。
 しかし、その「黒幕」によって、側近が次々と倒され、直接対決でも、窮地に立たされることに…


 解決編だけに、バカップルいちゃいちゃシーンは、控えめ。といいながら、しょっぱなにいたしてやがるが。
 最後は、またチートな荒業を。その代償として、主人公は、ヒロイン以外を「物」としか認識できなくなるか。社会的にやばそうな代償だな。エピローグで、ヒロイン以外をフルネームで呼ぶようになっているのが、その、距離感の表現と。あと、子供は、どう認識するんだ。
 あと、作中の格差社会が。ロリ巨乳が頂点に立ち、ロリが上位、年上貧乳は徹底的にないがしろにされる。恐ろしい。由枝さん、主人公とヒロインのいちゃいちゃシーンのために、見せ場をことごとく削られた上に、主役巻もなくなるとか。厳しすぎる。