宮城県東松島市総務部総務課『東松島市東日本大震災記録誌』2014

 タイトルの通りの、東松島市による被災と復旧政策についてまとめた小冊子。第一部が被災状況、第二部が行政の対応、第三部が復興事業という構成。
 震災当時、野蒜地区の被災状況は早くから報道されただけに、印象的。市域の1/3くらいが浸水しているようだが、特に野蒜・東名地区と石巻港の対岸大曲が被害が大きかったようだ。地理院地図の航空写真を見ると、両地域はずいぶん更地になっている。地形としては、海岸沿いに砂丘が並行に形成されているのかな。で、その砂丘の第二列あたりまでは、浸水していると。
 しかし、被災がひどかった海岸地域に関しては、集落丸ごと移転か。地域の存続を考えると、それは悪手のようにも思えるが。丘の上の新興住宅地って、十年もしたら、ものすごく不便になっていそう。
 あと、仙石線野蒜駅東名駅周辺はすごいな。海岸の平野をやめて、丘陵に掘割を作って鉄道を通す。集落もそちらに動かす方向なのかな。