ドイツ戦車猟兵vsKV-1重戦車: 東部戦線1941-43 (オスプレイ“対決”シリーズ)
- 作者: ロバートフォーチェック,Robert Forczyk,Ian Palmer,Peter Dennis,宮永忠将
- 出版社/メーカー: 大日本絵画
- 発売日: 2013/05/22
- メディア: 単行本
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つーか、KV重戦車の無双ぶりがすごい。37ミリと50ミリの対戦車砲しかないところで、あんなのが出てきたら、対処のしようがないわな。たこつぼに隠れて、対戦車地雷を投げ込むほうが、まだ望みがあるというか。
KV-1って、正面と側面が75+35ミリ、背面が60-70ミリって、装甲の厚さだけなら、ティーガー1を上回るスペックなんだな。そりゃ、「街道上の怪物」と化すわな。88ミリ対空砲か、105ミリ以上の野砲を持ち出さないと、倒せなかった。一方で、トランスミッションが10トンクラスのトラクター用など、足回りが弱い。分散して配置、戦車兵の訓練不足などの弱点があって、ドイツ軍を圧倒するには至らなかったと。
しかし、これだけドイツ軍に対応力がないと、移動トーチカとして、重要拠点の正面に配置しておくだけで、ものすごく効果ありそうだな。実際、レニングラードの防御には有用だったようだし。ただ、航空機、特に急降下爆撃機の攻撃もあるんだよな。どの程度のKV戦車が航空攻撃で撃破されたのだろうか。
一方で、75ミリクラスの対戦車砲が充実してきた、1943年になると、足回りの弱さが災いして、鈍重な的に成り下がってしまう。栄枯盛衰が印象的。