八馬智『ヨーロッパのドボクを見に行こう』

ヨーロッパのドボクを見に行こう

ヨーロッパのドボクを見に行こう

 仏独蘭ベルギー、スイスのドボク的な見所を紹介したガイド本。とりあえず、ダムや橋には、いまいち心を惹かれないということがわかった。石橋やガラビ橋のような鉄橋ならともかく、鉄筋コンクリの近代橋梁にはな。その場で見れば、違うのかもしれないけど。ミヨー橋とか。
 ドイツの廃製鉄所をそのままテーマパーク化したのとか、褐炭鉱山とか、あるいはオランダのユーロポートやベルギーのアントワープ港などの港湾、ベルギーの運河エレベータが、逆に心惹かれるところ。港いいなあ。あと、運河エレベータの無茶さ加減。そして、バケットホイールエクスカベータに心が躍る。


 意図的なのかな、お国柄なのか、それぞれの国でずいぶん、カラーが違うのがおもしろい。フランスなら橋と団地、ドイツなら重工業とバケットホイールエクスカベータ、オランダだと堤防と妙な形の建物、ベルギーは運河と港、スイスはダムと橋といった具合。
 ラストの実際に訪れる際のサンプルコースも興味深い。特にオランダの変なホテル泊まり歩きコース。あとは、ドボク旅行の諸注意とか。


 しかし、オランダとか、かなり先鋭的なデザインというか、正直変な建物がぞろぞろ紹介されているけど、実際の使い心地はどうなんだろうな。地元の人には使いにくいと不評とか、あるのだろうか。