伊都工平『モノケロスの魔杖は穿つ』

モノケロスの魔杖は穿つ (MF文庫J)

モノケロスの魔杖は穿つ (MF文庫J)

 蔵書整理から、さっそく脱線中。この作品、好きなんだよな。国=神=魔法で、常識を操作してしまう魔法。非常にギミックがおもしろい。つーか、魔法で土地を動かしちゃうんだよな。
 東京に、突然、巨大な飛行する箱舟で攻撃を仕掛けてきた謎の敵。それによって、多数の人が死んでいくなか、立木ヒロは少女と出会う。12年後に出会うと約束して。
 で、12年後、ヒロは、隣のクラスの真名部麻奈がなにやら、争っているところに出くわし、魔法の存在を知る。さらに、襲撃者に襲われ、新しい「国」を形成。一人の人間と無数の魔法の鏡によって構成された国家、鏡像国家の混乱に巻き込まれることになる。その戦いの中で、カドゥケウスという強力な神器を得ることになる。


 117ページで、丸暗記するくらい読み込むように言われた「世界史の教科書の地中海版、のようなもの」って、フェルナン・ブローデルの『地中海』のことだろうか。