田中芳樹『春の魔術』

春の魔術 (講談社ノベルス)

春の魔術 (講談社ノベルス)

 『夏の魔術』シリーズ完結編。
 早春のある日、来夢と北本が、突然姿を消す。そして、黄昏荘園に来いという謎の電話。耕平は二人を追いかけるべく、電車に乗り込む。途中で、『窓辺には夜の歌』に登場した小田切亜弓と合流、妨害を乗り越え、来夢のもとへ。
 意地悪く引き回されつつ、「敵」が二人を直接攻撃できないってのが、いいな。おかげで、走りまわされるのがホラーっぽい。